スーパーカブで日本一周

  523日間に渡ったスーパーカブ90での日本一周の記録、およびその後日談を語ります。

あの日、旅空の下で   25.大東島紀行⑥

(かなり間が空いてしまったので、ここまでの顛末など誰も覚えていらっしゃらないでしょう。筆者も覚えていません(^^; そこでリンクを貼りました。併せてお読みいただければ幸いです)

大東島紀行①
大東島紀行②
大東島紀行③
大東島紀行④
大東島紀行⑤





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観光地らしい観光地や見所もほぼまったく無い南大東島、北大東島の両島だが、一つだけこれだけは絶対に見ておいた方がいいものがある。それが名物のクレーンで吊り上げられての上陸だ。
見ておいた方がいい、とは言っても島に上陸する際には必ず体験するのではないか、と思われるかも知れないが、さに非ず。飛行機で島を訪ねたとしても、これを見るためにわざわざ港を訪れる価値があるということ。いや絶対に訪ねるべきだ。これだけは外せない。
実際に、タクシーに頼めば上陸の時間に港へ連れて行ってくれるし、私が島を訪ねた時もそうやってわざわざ見に来た人がいた。

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そもそも何故こんな上陸の仕方をするのか。断崖の地形を無理矢理削り取った空母の甲板のような物々しい港を造っておきながら、船を接岸出来ないのか。
出来ないのである。
島の周囲は防波堤など無く、すべて外海の荒波に晒されている。なにせ普通の島とは違い、岸から数十mも離れればもう水深数百mという深海になってしまう。防波堤など造れる筈もないのだ。だから船はたいへんに揺れる。接岸しようとすれば大きく揺れる船体が埠頭に激突してしまうだろう。だから船は港まで来ても埠頭から10mくらいの距離まで「接近させるだけ」で「決して接岸出来ない」のである。10mがぎりぎり限界というわけだ。
かくして、積荷や人を島に上げるには、腕の長い巨大クレーンで吊り上げるというのが唯一の方法なのだ。
こんな事をするのは日本ではもちろんここ大東島だけ。世界中でも他にこのような例があるのだろうか。

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人が乗るのは十人も乗れば一杯になるような鉄のカゴ。まさに「檻」という表現がふさわしい。
そして、この檻に乗り込んでクレーンに吊り上げられる時がまだ衝撃的だった。かなりゆっくりした速度で慎重にじりじりと吊り上げられてゆくのだろうな、と思っていたのがそれが大間違い。ひょいと持ち上げる、という感じで、かなりの速さとヒューッと吊り上げられた。思わず「うおっ?!」と声を出してしまったほど。ちょっと怖いけれど気持ちがいい!(笑)
そして恐竜のような巨大クレーンが旋回して檻は埠頭の上空へと移動していく。当然この時に海を跨ぐわけだが、これがまた何とも気持ちがいい。確かにこいつはなかなか出来る体験じゃない。
また、陸に居てこの人が乗せられた檻が吊られている光景を見ると、なんとも言えない不思議な気分になるのだ。

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人だけでなく、積荷の積み下ろし作業も一見の価値がある。こちらは人の乗降よりも遥かに大変な作業である。何せ巨大なコンテナを大きく揺れる船体の所定の位置にぴったりと着地させなければならないのである。クレーン操縦士にも巧みの技が求められるだろうが、何といっても大変なのは船上の作業員だ。
なにせとにかく船が揺れるものだから、クレーンの操縦だけで位置を合わせるのには限界がある。当然最後の微調整は人力ということになる。
荷物が満載された鋼鉄のコンテナ、一体重さは何トンになるのだろうか。これを僅か数人の力で抑えて、押して、所定の位置へ下ろすのだから、まさに「男の仕事」という感じがした。そして船の揺れや風、クレーンの動きなどでブレが生じれば、この巨大なコンテナに体を打たれたり、船体との隙間に挟まれたりすることになる。そうなれば大怪我は免れないだろうし、きっと年に何度かは実際にそういう事故があるに違いない。
この大変な作業から比べれば、人の乗った檻など「ひょい」なのも頷ける。

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接岸できないから当然車も一台ずつ吊り上げることになる。
繰り返すが、こんな光景が見られるのは大東島以外にない。このクレーン上陸を見るためだけにこの島を訪れる価値があるといっても過言ではないはずだ。
(つづく)





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    21:21 | Trackback : 0 | Comment : 4 | Top
Comment
koh1師匠>

確かに!言われてみればこの超大型クレーンをどうやって島に運んだのでしょう?!そして万一このクレーンが故障したらどうなるのか…
それにしても130tは驚きです。人の乗った檻の吊り下げなんて稼動しているうちに入りませんね。


ところで報告遅れてしまいましたが、バッテリーからの配線、ヒューズは飛んでいないようでした。こうなると何が原因なのかトーシロの私には想像もつきませんorz
Re: タイトルなし  [URL] [Edit]
2013.11.15 Fri 22:40  |  koh1 #-
凄い光景・・・。
乗降の際に、高所作業車に乗ることが義務づけられているような感じだと想像。

因みに、クレーンはKATO製の130tクレーンのよう。
http://www.kato-works.co.jp/products/allterr/ka1300sl.html

こんなに悪条件の離島に、クレーン本体をどうやって運んだんだろう?
人知って凄いなぁ。
  [URL] [Edit]
のっぽさん>

これは本当に一見の価値があります。一度行かれてみてはいかがでしょう。
Re: タイトルなし  [URL] [Edit]
2013.11.14 Thu 03:05  |  のっぽ #VUjGuy/E
確かにすごいですね;^_^A
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Author:ビート★
2009年5月10日、住んでいた部屋を引き払い、250ccのバイクも売り飛ばしてスーパーカブ90で日本一周の旅に出発しました。
道の駅や公園、海辺でテント泊して節約した金を全国の居酒屋巡りと日々のビール代に注ぎ込みつつ、全国を行脚して12月に沖縄に上陸。父親の急病による一時帰郷などを経て、2010年8月3日、念願の日本最西端・与那国島西崎に到達。再び鹿児島からの自走で北上し、2010年10月14日、523日目にして日本一周の旅を完結しました!

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