スーパーカブで日本一周

  523日間に渡ったスーパーカブ90での日本一周の記録、およびその後日談を語ります。

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あの日、旅空の下で   21.大東島紀行②

なぜ大東島が日本一の秘境なのか。
いやそもそも、秘境の秘境たる所以は何だろう。かの名作「ドラえもん のび太の大魔境」で、のび太達が秘境中の秘境を探し求めた結果行き着いたのがヘビースモーカーズ・フォレストだった。コンゴ盆地の奥深くに存在し、常に厚い雲に覆われていて上空からも様子が窺えないという人跡未踏の地である。
だが、こんな事を言い出したらキリがない。熱帯雨林の奥地か、ヒマラヤの峰の向こうか、氷に閉ざされた北極海の無人島か…人間の到達が困難な場所というならば、地球上の殆どの場所は秘境ではないか。
少なくともここは、人が普通に住んでいるのに到達困難なところ、人を拒むところといきたい。そんな場所なら日本にだってある。たとえば小笠原。
小笠原へは船でしか行けない。それも本土から南へ真っ直ぐ千km、25時間以上の航海だ。その船は週に一便で、最低でも六日間の日程が確保できる人でないと行くことは出来ない。とても揺れるし、もっとも安い雑魚寝の二等船室でも往復で五万円もかかる。
確かに今時これだけの手間と時間をかけなければ行けないところは国内で他に類を見ない。だがいざ父島へ足を運んでしまえば、そこは明るい観光地だ。港では宿やマリンスポーツのショップなどが大挙して出迎えてくれ、島を挙げて観光客を歓迎する。ダイビングやシュノーケリング、鯨を見に行ったり近くの小島への上陸など海遊びのツアーや道具のレンタルも充実し、自転車やレンタルバイクなどもすぐに借りられる。まさに手ぶらで行っても楽しめる至れり尽くせりの状態だ。

それに対して大東島の秘境たる所以は、何といっても全く観光地ではないところだ。もちろん南大東村にだって観光協会はあるし、よくよく探せば南北大東島への旅行ツアー商品だってある。だが、無きに等しい。
宮古、石垣、渡嘉敷に久米島…巷に氾濫する沖縄の他の離島の観光情報やツアー商品に対して、大東島のそれを見たことがある人がいるだろうか。これは自分から、それもよくよく探さないことには目にすることはない。
見どころも少ない。だいいち沖縄の離島でありながら一切海で泳げない。島の周囲は断崖絶壁でもちろんビーチなど無く、すべては外海の荒波に洗われている。岸を僅かに離れれば直ぐに数百mの深海となり、島の人も含め人間が海に入るなどあり得ないのだ。物々しい港に着くと、作業着にヘルメット姿の作業員に「こんな何も無いところに、また物好きが一人来たか」という目を向けられる。「観光客を迎えるもの」は何一つ無い。観光客など居ないからだ。本当の意味での静寂がここにはある。
極めつけは、日本全土や沖縄全県を表した地図の中には、大東島が載っていないものが少なからずあることだ。かつて大東島は「うふあがり島」と呼ばれた。琉球の言葉で東の涯てを意味するが、現代において尚ここは忘れられた島なのだ。

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大東島への移動も困難だ。
確かに空路の定期便があり、誰でも飛行機で簡単に足を運ぶことが出来る。一日に一~二本、39人乗りのプロペラ機がそれだ。39人乗りと言ってもそのうちの1席は村長席といって、緊急時に要人を運んだり重病人が出た際那覇の病院へ運ぶために常に空けておくらしい。そもそも那覇発の便は往復の燃料を積まなければならないため定員一杯の39人は乗ることが出来ない。料金は片道2万5千円。
これに乗るのは色々な意味で大変だろう。そうなると残る手段は船である。

大東島へは那覇から定期便が出ている。所要時間は15時間で、運賃は片道5,500円と高くはない。しかし、この船に乗るのは飛行機で行く以上に大変なことだった。
私はこの船に乗って大東島まで行くために、那覇は泊港にある大東海運の事務所に何日も通うことになったのだ。
(つづく)





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    19:11 | Trackback : 0 | Comment : 2 | Top
Comment
トミーさん>

大東島は本当におすすめですよ。ぜひ行ってみて下さい!
観光要素はまったくありませんがトミーさんならきっと楽しめると思います。

那覇で安心してバイクを預かってくれるところ(宿)を探すのがいいかと思います。
Re: タイトルなし  [URL] [Edit]
2013.06.25 Tue 06:22  |  トミー #JUGsyThY
ビートさんこんにちは、僕は大東島と言う島があることすら知りませんでした船で5500円でもし行けるのなら旅の行き先候補としていいかもしれません、しかしビートさんのブログの文章は趣があっていいですね、引っ張りかたもうまいですw
  [URL] [Edit]







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Author:ビート★
2009年5月10日、住んでいた部屋を引き払い、250ccのバイクも売り飛ばしてスーパーカブ90で日本一周の旅に出発しました。
道の駅や公園、海辺でテント泊して節約した金を全国の居酒屋巡りと日々のビール代に注ぎ込みつつ、全国を行脚して12月に沖縄に上陸。父親の急病による一時帰郷などを経て、2010年8月3日、念願の日本最西端・与那国島西崎に到達。再び鹿児島からの自走で北上し、2010年10月14日、523日目にして日本一周の旅を完結しました!

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